このブログを始めるにあたって――より開かれ、社会に届く組織への発展を願う

平和と民主主義の発展を願い、弱い立場に置かれた人びとの側に立って、国会論戦や地方議会で党議員が果たしてきた役割は大きい。政権与党と大企業、権力者との癒着や金権政治の実態を鋭く追及し、医療・福祉の充実、賃上げと労働規制、教育負担の軽減、環境・気候対策などの現実的政策を掲げてきた姿勢について、高く評価できる

一方で、社会主義・共産主義という未来社会を語るとき、納得しにくい部分も少なくない。理論的に十分整理されているとは言いがたく、そこへ至るアプローチも明確ではないように思われる。ただ、それはある意味で当然でもある。未来社会論とは、資本主義分析を土台にしながら、民主主義の発展の先にありうる社会の姿を展望したものであり、あらかじめ細部まで確定できるものではないからである。

安全保障の問題についても、説明は十分とは言えない。自衛なのか非武装なのか、自衛隊は合憲なのか違憲なのか、現実世界での自衛をどう考えるのか。こうした問いに対して、党は「答えている」と言うだろうが、実際には、明確な説明を避けたり、論点をずらしているように見える場面がある。複雑な国際情勢の中で、国民の納得を得るには、より率直で具体的な説明が必要だと思う。

本来、未来社会論も安全保障論も、党内外に開かれた議論があれば更新していけるはずである。そして、それこそが必要だ。十分な議論を経てもなお困難が残ることはあるだろう。しかし、議論が開かれていれば、その過程には納得も生まれ、改善の可能性も残る。

しかし、最大の問題は、その自由な議論そのものが封鎖されているように見えることである。現在の体制、議論、決定の方法は、私には到底十分に民主的とは思えない。党外への異論発信は規約違反とされ、党内においても少数者による継続的な意見交換が分派とみなされうる。こうした仕組みを民主集中制と呼ぶのであれば、民主集中制そのものを見直す必要があるのではないか。

このブログを開くことにした契機は、第29回党大会の結語にある。(下に資料動画)党内の正式なルートと議論の場においてさえ、自由な言論が十分に保障されていないのではないか。そう感じたことが、発信を始めようと思った理由の一つである。

日本共産党は、後退しているとはいえ、全国になお多くの党員を持ち、長年にわたって築いてきた強固な組織を有している。必要なのは消滅ではなく、改善と改革である。いまある「自力」を生かし、より開かれ、社会に届く組織へと発展してほしい。その願いを込めて、このブログを発信していきたい。

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▇ にこやかに「党員として云々ってのは、一切、何も批判していません」と、事実を曲げて強弁した日本記者クラブでの会見。(1時間4分頃)

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