情報発信と世論形成

辺野古事故が映し出した日本共産党の説明責任問題――なぜ同じ過ちが繰り返されるのか

はじめに――事故対応より優先するもの辺野古沖で発生した船舶転覆事故は、一人の高校生が命を落とすという痛ましい事故であった。同時に、この事故は日本共産党の組織としての説明責任や危機対応のあり方を改めて問う出来事ともなった。事故そのものの原因究...
情報発信と世論形成

SNS時代における政治発信の再検討について

――「内部動員型SNS運用」から「外部読者形成型SNS運用」への転換をめぐって「量から質へ」――選挙総括における矮小化と前提の再検討日本共産党は選挙のたびに、党勢後退の要因を「自力不足」に求め、「理念や政策をもっと広く知らせることができれば...
政策と路線

『マルクス・リバイバル』読解ノート⑧ 巻末「解説」(斎藤幸平、佐々木隆治)――現代左派の危機と日本共産党

『マルクス・リバイバル』解説 に見る現代左派の危機と日本共産党『マルクス・リバイバル』の巻末にある「解説」は、単なるマルクス紹介ではない。そこでは、現代世界を「資本主義システムの危機」と「それに対抗する運動そのものの危機」という二重の危機と...
党内民主主義・総括

民主集中制の放棄はほんとうに党を解体に導くのか―資本主義批判の正しさだけで支持は広まらない―

平和と民主主義を掲げてきた日本共産党日本共産党は、一貫して平和主義と民主主義を掲げてきた政党である。近年の新自由主義的政策のもとで、非正規雇用の拡大や社会保障不安が深刻化するなか、同党が資本主義の問題点を批判し続けていることには一定の説得力...
政策と路線

『マルクス・リバイバル』読解ノート⑦―第22章「マルクス主義(Marxisms)」(イマニュエル・ウォーラーステイン)――それは未完の批判理論

地政学的変動と連動する「定義」の再構築マルクス主義とは、単一で固定された思想体系ではない――これが、イマニュエル・ウォーラーステインが本論を通じて最も強調している点である。筆者は、題名をあえて単数形の「Marxism」ではなく、複数形の「M...
情報発信と世論形成

「志位日本共産党議長・北米訪問報告」に対する批判的検討

はじめに日本共産党の志位和夫議長による全国学者研究者講演会での北米訪問報告は、同党の外交方針と「科学的社会主義」の現代的生命力を、学術・運動の両面からアピールする内容となっている。とりわけ、アメリカ民主的社会主義者(DSA)との間で「公式な...
党内民主主義・総括

【緊急投稿】異論を封じる社会は民主主義を守れるのか ―大学祭講演問題から考える「封殺」と民主主義―

大学祭講演問題が投げかけたもの2026年5月、第99回東京大学五月祭において、政治系サークル「右合の衆」(一般社団法人 代表理事:東京大学前期教養学部理科二類2年 山田泰 以上Webサイトにて公開)が主催する参政党代表の神谷宗幣氏の講演企画...
政策と路線

『マルクス・リバイバル』読解ノート⑥―第6章「政治組織」(ピーター・ヒューディス)――マルクス組織論の再発見

ピーター・ヒューディスによる本章は、マルクスの組織論を、20世紀に主流化したレーニン主義的な「前衛党」モデルとは区別して再検討する内容となっている。カール・マルクスは、生涯を通じて革命組織に深く関わったが、体系的な「組織論」を著作として残し...
政策と路線

『マルクス・リバイバル』読解ノート⑤―第1章「資本主義」(ミハエル・R.クレトケ)――マルクス資本論の総説

第1章「資本主義」の概要と全体像第1章「資本主義」は、マルクスの『資本論』を中核とする資本主義論を、現代の研究成果に基づいて再構成したものである 。その論理構成は、商品生産、価値、貨幣、剰余価値、搾取、蓄積、競争、世界市場、恐慌といった『資...
政策と路線

『マルクス・リバイバル』読解ノート④―第2章「共産主義」(マルチェロ・ムスト)――現実的運動としての変革と日本共産党の理解

マルチェロ・ムストによる『マルクス・リバイバル』第2章「共産主義」は、従来の固定化されたマルクス像を解体し、共産主義理解における重要な修正を提示している。本章の最大の特徴は、共産主義を「完成された理想社会の設計図」としてではなく、「歴史的に...