理念・理論

【連載補論】不破哲三のマルクス研究を考察する ――研究書から政治的啓蒙書への変容

はじめに本稿の目的は、不破哲三のマルクス研究を日本共産党の理論形成史のなかに位置づけ、その特徴と、その後の志位和夫による継承・変容を考察することである。党は1976年に「マルクス・レーニン主義」の呼称を「科学的社会主義」へ改めた。このスター...
情報発信・社会的影響

【連載第5回】「共産」という党名は理念を伝えているのか――名称と歴史認識、そして社会との対話

共産党研究 第Ⅱ部④ 歴史認識・概念・対話の条件はじめに政党名は、単なる組織の名称ではない。社会に対して、自らが何を目指し、どのような理念を掲げる政党なのかを最初に伝える「言葉」である。日本共産党の党名をめぐっては、長年にわたり党外からだけ...
理念・理論

【連載第4回】「教科書が間違っている」とはどういうことか――歴史的分類と理念としての社会主義

共産党研究 第Ⅱ部③ 歴史認識・概念・対話の条件はじめに前回は、「共産主義」という言葉が、一般市民、学術研究、日本共産党の間で必ずしも同じ意味では用いられていないことを整理した。この問題を考える上で興味深い発言がある。選挙ドットコムの対談動...
理念・理論

【連載第3回】「共産主義」とは何を意味するのか――その多義性とコミュニケーション的課題

共産党研究 第Ⅱ部② 歴史認識・概念・対話の条件日本共産党が自らの目指す社会像として掲げる「共産主義社会」という言葉は、組織の内部においては「資本の論理から解放された自由な人間の共同体」であり「個人の尊厳と自由の開花」を意味する理念として定...
理念・理論

【連載第2回】旧ソ連は社会主義だったのか――理論の更新には説明責任が伴う

共産党研究 第Ⅱ部① 歴史認識・概念・対話の条件1. 「旧ソ連」とは何だったのかまず確認しておきたいことがある。私たちは日常的に、「共産主義」「社会主義」「マルクス主義」「マルクス・レーニン主義」「ソ連型社会主義」という言葉を使っている。し...
政策・路線

【連載第1回】なぜ日本共産党は支持を広げられないのか――「社会主義・共産主義」の問題だけなのか

共産党研究 第Ⅰ部 問題提起近年、日本共産党は長期的な党勢後退に直面している。党員数、機関紙購読者数、得票数など、多くの指標で減少傾向が続き、その克服は党にとって最重要課題となっている。そのなかで志位和夫議長は、党勢後退の「客観的最大の要因...
情報発信・社会的影響

【小論】志位自由論と政党支持――気づかぬすれ違い

共産主義には自由がない?一般の人々が「共産主義には自由がない」と感じるとき、多くの場合、それは『資本論』の解釈の問題ではない。一党支配、言論統制、結社の自由の制限、政権交代の欠如、国家による監視や抑圧といった20世紀社会主義の歴史経験を念頭...
マルクス・リバイバル読解ノート

マルクス・リバイバル⑮【特別投稿】各章を読み進める中で

「マルクスに帰れ」ではなく「世界中の研究者による長い対話」本シリーズでは、『マルクス・リバイバル』各章の内容を追いながら、マルクスの概念や現代的意義について考察してきた。そして、本書を読み進める中で、『マルクス・リバイバル』とは、単なる古典...
マルクス・リバイバル読解ノート

マルクス・リバイバル⑭第8章「労働」

AI・ギグワークの時代に執筆者:リカルド・アントゥネス(Ricardo Antunes)ブラジルの社会学者。カンピーナス大学教授。労働社会学を専門とし、現代資本主義のもとでの労働形態の変化、サービス労働、デジタル化、不安定雇用などを研究して...
マルクス・リバイバル読解ノート

マルクス・リバイバル⑬第7章「革命」

自己解放・エコ社会主義・前衛党をめぐって執筆者:ミヒャエル・レーヴィ(Michael Löwy)ブラジル生まれ、フランスを中心に活動してきた社会学者・思想史研究者。フランス国立科学研究センター(CNRS)名誉研究部長。マルクス、革命論、ロー...